映画 #1061『ハウス・ジャック・ビルト』

 

『ハウス・ジャック・ビルト』(2018年・デンマーク、フランス、ドイツ、スウェーデン)

*****

原題:The House That Jack Built

監督:ラース・フォン・トリアー

出演:マット・ディロン
   ブルーノ・ガンツ
   ユマ・サーマン
   シオバン・ファロン
   ソフィー・グローベール
   ライリー・キーオ
   ジェレミーデイビス
   エドワード・スペリーアス
   デヴィッド・ベイリー
   ユ・ジテ
   オシ・イカイル

上映時間:2時間32分

f:id:power-zero:20230522173607j:image

 

【あらすじ】

1970年代の米ワシントン州。建築家志望の独身技師ジャックは、ある出来事をきっかけに、冷酷非情な連続殺人鬼へと変貌することに。彼は、それ以降自らがたどってきた12年間に及ぶ犯罪人生の軌跡を、無作為に選んだ5つのエピソードで振り返ることにしようと、ヴァージという名の老人を相手に述懐を始める。そして、およそ常識やモラルに欠けたその話を通して、ジャック独自の常軌を逸した人間性や世界観も垣間見えることに……。

f:id:power-zero:20230522175302j:image

 

*****

 

ダンサー・イン・ザ・ダーク』『ニンフォマニアック』の鬼才ラース・フォン・トリアーが、理性と狂気をあわせ持つシリアルキラーの内なる葛藤と欲望を過激描写の連続で描いたサイコ・スリラー。殺人鬼ジャックを『クラッシュ』のマット・ディロン、第1の被害者を『キル・ビル』のユマ・サーマン、謎の男ヴァージを『ベルリン・天使の詩』のブルーノ・ガンツがそれぞれ演じる。カンヌ国際映画祭アウト・オブ・コンペティション部門で上映された際はあまりの過激さに賛否両論を巻き起こし、アメリカでは修正版のみ正式上映が許可されるなど物議を醸した。

 

f:id:power-zero:20230522175402j:image

f:id:power-zero:20230522175342j:image

f:id:power-zero:20230522175354j:image

f:id:power-zero:20230522175359j:image

 

 

f:id:power-zero:20230522175350j:image

 

 

f:id:power-zero:20230522175345j:image

f:id:power-zero:20230522175347j:image

f:id:power-zero:20230522175352j:image

f:id:power-zero:20230522175357j:image

 

タブー視される題材をあえて挑発的に取り上げては、常に物議を醸してきた、現代映画界屈指のお騒がせ監督トリアー。本作では、常軌を逸した連続殺人鬼が自らの犯罪人生を振り返るさまを、5つの挿話+エピローグの断章形式で戦慄的に描写。あまりの残酷さで、観るのには覚悟が必要。

監督自身の言葉によれば、この映画は人生とは意地悪なもので、邪悪であり、これは映画製作同時期の米大統領の台頭が悲しくも証明していることを、昇華させて作られたと述べている。

 

f:id:power-zero:20230522175520j:image

 

ジャンル:スリラー

個人的満足度:☆★★★★