『デス・プルーフ in グラインドハウス』(2007年・アメリカ)
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原題:Death Proof
出演:カート・ラッセル
ロザリオ・ドーソン
ローズ・マッゴーワン
シドニー・タミーア・ポワチエ
ゾーイ・ベル
マイケル・パークス
メアリー・エリザベス・ウィンステッド
ヴァネッサ・フェルリト
ジョーダン・ラッド
トレイシー・トムズ
マーリー・シェルトン
ニッキー・カット
イーライ・ロス
マーシー・ハリエル
ジェームズ・パークス
クエンティン・タランティーノ
上映時間:1時間53分
【あらすじ】
テキサス州オースティンの人気DJ、ジャングル・ジュリアは気の置けない仲間たちとバーへ繰り出し、女の子だけの会話に花を咲かせていた。そんな彼女たちをつけ回す、ドクロマークの不気味な車を駆る顔に傷のある謎の中年男、スタントマン・マイク。彼は、美女をナンパしては死のドライブに誘っていたのだ…。
それから14ヵ月後、スタントウーマンのゾーイは、70年代型ダッジ・チャレンジャーに乗り込み、仲間たちとスタントライドを楽しむ計画を立てる。早速ボンネットに乗り、危険なスタントを始めるゾーイだが、やがて彼女たちを、あのスタントマン・マイクが新たな獲物に見定め襲いかかる……。
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鬼才Q・タランティーノ監督が、殺人鬼とセクシー美女軍団の激闘をカーアクション満載で描いたスラッシャー・ムービー。カート・ラッセル扮する連続殺人鬼と、『キル・ビル』でユマ・サーマンのスタントを務めたゾーイ・ベルらが繰り広げるカー・チェイスは迫力満点。
本作は、2本立て映画『グラインドハウス』(Grindhouse)の1編「デス・プルーフ」に、アメリカでの2本立て公開時にカットされたシーンを加えて、1本の作品としたものである。
「グラインドハウス」とは、アメリカで低予算のB級映画を2、3本立てで上映する映画館のことである。日本ではかつては二流館などとも言われ多く存在した。そのタイトルの示すとおり、タランティーノが好む1970年代から80年代のB級映画のオマージュとして製作された作品で、ところどころにグラインドハウス映画特有であったフィルムの傷や、リールのダブりや飛びによる画像ノイズや音割れを、あえて再現したものとなっている。また、前2作『キル・ビル Vol.1』、『キル・ビル Vol.2』ではあまり見られなかったタランティーノの特徴でもある「意味のない話を延々と続ける」演出が本作では復活し、アクション・スリラー映画ながらも、主に2組の女性たちによるガールズ・トークとして、ストーリーの半分を占めている。
アメリカでは、2007年4月6日に2本立ての『グラインドハウス』として2624館で公開され、週末興行成績で初登場4位になった。また、5月には『デス・プルーフ』のみ第60回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に選ばれ上映された。
ジャンル:アクション
個人的満足度:☆☆☆☆☆