映画 #1172『ロスト・イン・トランスレーション』

 

ロスト・イン・トランスレーション』(2003年・アメリカ、日本)

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原題:Lost in Translation

監督:ソフィア・コッポラ

出演:ビル・マーレイ
   スカーレット・ヨハンソン
   ジョヴァンニ・リビシ
   アンナ・ファリス
   藤井隆
   ダイアモンド☆ユカイ
   林文浩
   竹下明子
   HIROMIX
   藤原ヒロシ
   桃生亜希子  ほか

上映時間:1時間42分

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【あらすじ】

CM撮影のため来日した初老のハリウッド・スター。日本人スタッフに歓待されるが、言葉が通じない、習慣が分からない、いま目の前で何が起きているのか把握できないこの日本で、ひとり孤独に苛まれていた。一方、写真家の夫に同行してきた若妻シャーロット。彼女も仕事で飛び回る夫に放置され、異国の地で孤独を抱えていた。同じホテルに宿泊する2人は言葉を交わすようになり、互いに相手がいてくれることで孤独を癒していく……。

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ソフィア・コッポラ監督が自身の東京での滞在経験をもとに脚本を書きメガホンもとった、ラブ・ストーリー一歩手前、年の差男女の心理的つながりの物語。東京を舞台に、倦怠期のハリウッド・スターと、孤独な若いアメリカ人妻の淡い出会いと別れを描く。

 

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本作品により、ソフィア・コッポラは一躍アメリカで最も注目される新鋭若手監督になった。400万ドルと少なめな予算と27日間で撮影されたこの作品は4400万ドルの米興収成功をおさめ、2003年の多くの米映画賞を総なめにした。2004年のアカデミー賞では、主要4部門(作品賞、監督賞、主演男優賞、オリジナル脚本賞)にノミネートされ、脚本賞を受賞した。

コッポラ自身が若いころ日本に滞在しており、その体験をもとにした半自伝的作品と告白している。本作は言語問題だけでなく夫と妻、男と女、老人と若者、友人間などの現代社会多くの人間関係における相互理解の難しさ(アノミー)をテーマとしている。その孤独感を増幅する演出として、日本以外での上映に際しても、日本語のセリフには意図的に字幕を添付していない。

この映画によって渋谷スクランブル交差点が世界中に知れ渡り、その後の外国人観光客の来訪も大幅に増えている。

 

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ジャンル:ドラマ

個人的満足度:☆☆☆☆☆