映画 #818『ブラック・スワン』

 

ブラック・スワン』(2010年・アメリカ)

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原題:Black Swan

監督:ダーレン・アロノフスキー

出演:ナタリー・ポートマン
   ヴァンサン・カッセル
   ミラ・クニス
   バーバラ・ハーシー
   ウィノナ・ライダー
   バンジャマン・ミルピエ
   クセニア・ソロ
   クリスティーナ・アナパウ
   ジャネット・モンゴメリー
   セバスチャン・スタン
   トビー・ヘミングウェイ

上映時間:1時間48分

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【あらすじ】

ニューヨークのバレエ・カンパニーに所属するニナは、元ダンサーの母親の寵愛のもと、人生のすべてをバレエに捧げていた。そんな彼女に新作「白鳥の湖」のプリマを演じるチャンスが訪れる。しかし純真な白鳥の女王だけでなく、邪悪で官能的な黒鳥も演じねばならないこの難役は、優等生タイプのニナにとってハードルの高すぎる挑戦だった。さらに黒鳥役が似合う奔放な新人ダンサー、リリーの出現も、ニナを精神的に追いつめていく。やがて役作りに没頭するあまり極度の混乱に陥ったニナは、現実と悪夢の狭間をさまよい、自らの心の闇に囚われていくのだった……。

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人間の明と暗の二面性を"白鳥"と"黒鳥"のパートで演じ分け、次第に禁断の魔性へと変貌していくプリマドンナを描いた心理サスペンス。繊細かつ鮮やかな描写と、明暗が表裏一体に描かれる緊迫感に思わず引き込まれていく。

 

バレエ「白鳥の湖」の主演に抜擢され、潔白な白鳥と官能的な黒鳥の二つを演じることになったバレリーナが、プレッシャーにより徐々に精神が崩壊していく様を描いた作品。主演のバレリーナナタリー・ポートマン、その振付師をヴァンサン・カッセル、ライバルのバレリーナミラ・クニスが演じる。撮影は基本的に16mmフィルムを使用。地下鉄のシークエンスではキヤノンのEOS 1D MarkIVとEOS 7Dが使われた。

批評面、興行面共に成功を収め、第83回アカデミー賞では作品賞を含む5部門で候補に挙がった。主演のナタリー・ポートマンは約10kgの減量で身体作りをした。また、幼少期の経験を活かし、1年に渡る過酷なバレエの特訓を行い、アカデミー主演女優賞をはじめとする多くの賞を受賞した。

 

本作の監督であるダーレン・アロノフスキーは、本作と『レスラー』は元々一つの企画であったことから、これらを姉妹編と呼んでいる。彼は結局、「一つの映画にするにはあまりに多い」ため、レスリングとバレエの世界を切り離した。彼は2本の映画を比較し、「ある者はレスリングは最低の芸術と言い、またある者はバレエを最高の芸術と呼ぶ。しかし、私にとって驚くべきことは、これらの世界両方のパフォーマーがいかに似通っているかである。どちらでも、パフォーマー自身の身体を信じられないほど使って何かを表現している」と語っている。

 

 

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ジャンル:ドラマ

個人的満足度:☆☆☆☆☆