『ありふれた事件』(1992年・ベルギー)
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原題:C'est arrivé près de chez vous
英題:Man Bites Dog
監督:レミー・ベルヴォー
アンドレ・ボンゼル
ブノワ・ポールヴールド
出演:ブノワ・ポールヴールド
レミー・ベルヴォー
アンドレ・ボンゼル
ジャン=マルク・シェニュ
アラン・オペッツィ
ヴァンサン・タヴィエ ほか
上映時間:1時間36分
【あらすじ】
殺人鬼ベンのドキュメンタリー映画を製作するため、監督のレミー、カメラマンのアンドレ、録音技師のパトリックの3人は、ベンが人を殺していく日常に寄り添う。ベンはどのような人間を殺せば効率が良いかをカメラに向かって説明しながら、淡々と殺人を重ねていく。やがて、その狂気に影響された撮影スタッフの3人もベンの犯罪に加担するようになるが、モラルを失った彼らに思わぬ事態が訪れる……。
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ベルギーのレミー・ベルヴォー、アンドレ・ボンゼル、ブノワ・ポールヴールドの3人が共同で監督・製作・脚本・撮影などを務め、1992年に発表した異色の犯罪映画。殺人鬼の姿をドキュメンタリー映画の撮影スタッフが追うというモキュメンタリー形式で描かれ、殺人鬼が放つ生々しい現実感をモノクロの映像で描き出した。94年に日本劇場公開。2014年、初公開から20周年を記念してHDリマスター版でリバイバル上映された。
ある快楽殺人鬼の実像を記録しようとする映画クルーが、自らもその凶行に囚われていく過程を映し出す。ファウンド・フッテージ・スリラーの先駆けというべきモノクロの映像世界の衝撃性は、初公開から30年経った今も色褪せない。
ジャンル:クライム
個人的満足度:☆☆☆☆☆