『地獄のデビル・トラック』(1986年・アメリカ)
*****
原題:Maximum Overdrive
監督:スティーヴン・キング
出演:エミリオ・エステベス
パット・ヒングル
ローラ・ハリントン
イヤードリー・スミス
ジョン・ショート
エレン・マッケルダフ
J・C・クイン
クリストファー・マーニー
ホルター・グラハム
フランキー・フェイソン
パット・ミラー
上映時間:1時間38分
【あらすじ】
1987年6月19日、地球はレア-M彗星の尾に包み込まれた。それを境に、世界中のあちこちで奇妙な事件が続発する。自動車や機械、コンピューターが制御不能となり、沢山の犠牲者が―それはまるで、機械が意志を持って人間を襲い始めたかのようだった。ノースカロライナ州アーリントン、ビルが働くドライブ・イン"ディキシーボーイ"も異変に見舞われる。謎の感電事故で客が死亡、息子を探しに行こうとしたダンカンが無人のトラックにはねられて命を落とした。やがて、トラックの大群が現れ、ドライブ・インを取り囲む。ビルたちはドライブ・インのオーナー秘蔵の銃器コレクションで武装し、トラック軍団に立ち向かうのだが……。
*****
「地球のそばを通った彗星の影響による、地球上の機械機器の暴走とそれに伴う混乱」を、アメリカの片田舎にあるドライブインとガソリンスタンドを舞台に描く。"モダン・ホラーの帝王"として有名なベストセラー作家、スティーヴン・キングが、自らの短編作品を初めて監督した映画。脚本も担当し、更には出演も果たしている。音楽は、キング自身がお気に入りというAC/DCが携わった。
トラックが、ブルドーザーが、芝刈り機が!そして自動販売機までもが、自分のタイミングで人間を襲う!AC/DCの音楽が景気よく鳴り響くノースカロライナで繰り広げられる、人間vsトラック軍団の死闘!キャストには『ヤングガン』のエミリオ・エステヴェスや、ティム・バートン版『バットマン』シリーズでゴードン市警本部長役を演じたパット・ヒングル、撮影は傑作『ルードウィヒ/神々の黄昏』のアルマンド・ナンヌッツィ、編集は『エクソシスト』のエヴァン・ロットマンなどが顔を揃えた。
初監督の原作に自著「Trucks」を選び、脚本まで手掛けたキングだったが、完成した映画の出来は芳しくなく、やがて失敗作であることを監督自らが公言する事態に。しかし、時が経ち、本作のその小気味いいまでのスベりっぷりから、いつしか好事家に愛される珍作と認められるまでになった。 日本でも劇場公開された本作は、2002年にDVDも発売されたが、既に廃盤となっており、中古品が高値で売り買いされる状況が続いていた。そんな、B級映画ファンの大好物が初Blu-ray化、DVDも再販されることに。B級マニアたちから再び注目されることとなった。
ジャンル:ホラー
個人的満足度:☆☆☆★★