映画 #368『プラトーン』

 

プラトーン』(1986年・アメリカ)

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原題:Platoon

監督:オリバー・ストーン

出演:チャーリー・シーン
   トム・ベレンジャー
   ウィレム・デフォー
   ケヴィン・ディロン
   フォレスト・ウィテカー
   ジョン・C・マッギンリー
   フランチェスコ・クイン
   デイル・ダイ
   ジョニー・デップ
   キース・デイヴィッド
   コーリー・グローヴァー
   マーク・モーゼス
   トニー・トッド
   レジー・ジョンソン

上映時間:2時間0分

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【あらすじ】

1967年。徴兵され、ベトナムの戦地に送り込まれる若者の多くは、マイノリティや貧困層の若者だった。そんな現状に憤りを感じたクリスは大学を中退し、ベトナム戦争へ志願する。当初は戦地の悲惨な実態を目の当たりにし後悔する彼だったが、次第に戦争に慣れていくクリス。そして、エリアスとバーンズ、正反対のカリスマ性で派閥を作っている二人の上官と出会い、彼らの深刻な対立関係の狭間に身を置くことになる……。

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*****

 

ベトナム帰還兵であるオリバー・ストーンが、アメリカ陸軍の偵察隊員であった頃の実体験に基づき、アメリカ軍による無抵抗のベトナム民間人に対する虐待・放火、虐殺や強姦、米兵たちの間で広がる麻薬汚染、仲間内での殺人、誤爆、同士討ち、敵兵に対する死体損壊など、現実のベトナム戦争を描く。アメリカ国内だけで予算の20倍を超える1億3800万ドルの興行収入を記録した。

 

自らもベトナム戦争の志願兵であったオリバー・ストーン監督の実体験が色濃く出た本作。最前線の極限まで追い詰められたテンションと生々しい描写が、戦争の無益さを痛切に訴えている。

ベトナムの戦場に米国社会の歪み(多民族国家・米国が抱えた諸事情など)を見いだす鋭い視点のみならず、"戦場においては今日の味方が明日の敵になり得る"という普遍的問題まで提起した、ストーンのリアルな視点が冴える。極限状況を生々しく綴った剛腕は圧倒的ですらある。

 

『帰郷』『ディア・ハンター』の頃を"第1次ベトナム戦争映画ブーム"とするならば、本作はさしずめ第2次ブームを巻き起こす立役者になったと言える。後の人気男優、J・デップが兵士役で若かりし日の顔を見せている点にも注目。

因みにタイトルの「プラトーン」は、軍隊の編成単位の一つで、30名から60名程度で構成される小隊の意味である(本来の発音に近い表記はプラトゥーンである)。

 

第59回アカデミー賞 作品賞、第44回ゴールデングローブ賞 ドラマ部門作品賞受賞作品。

 

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ジャンル:戦争

個人的満足度:☆☆☆☆☆