映画 #1311『ラストデイズ』

 

『ラストデイズ』(2005年・アメリカ)

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原題:Last Days

監督:ガス・ヴァン・サント

出演:マイケル・ピット
   ルーカス・ハース
   アーシア・アルジェント
   ニコール・ヴィシャス
   スコット・グリーン
   ハーモニー・コリン
   キム・ゴードン  ほか

上映時間:1時間37分

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【あらすじ】

深い森の中を、独り言をつぶやきながら、下向きがちにあてどなく散歩する若者がいる。彼は、麻薬の矯正施設を抜け出した、若者の間でカリスマ視されるミュージシャン、ブレイクである。彼は、現役の頃の自分を慕う人々がたむろする家に戻るが、誰も彼に近づこうとしない。時はゆっくりと、終結に向かって過ぎてゆく……。

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あるロックミュージシャンの死の直前の2日間を描く。物語はガス・ヴァン・サント監督がアメリカのグランジバンド、ニルヴァーナのリーダーであるカート・コバーンの死から着想を得ており、主演のマイケル・ピットが演じるブレイクは、カート・コバーンをモデルにしている。音楽監修は、ソニック・ユースのサーストン・ムーアが務めており、夫人のキム・ゴードンは一部のシーンに出演している。

 

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ブレイク役マイケル・ピットの鬼気迫る演技に圧倒される。自身もバンドを組んでいるだけあって、思いついたようにギターやドラマを演奏するシーンが堂に入っている。そして絞り出すような歌声の迫力と悲壮感。ちなみに本作で披露される曲は、彼の自作である。

映画は、ブレイクの酩酊した心を表すかのように、何度か同じシーンが出てきては、その後に別の展開になるなど、イマジネーションを刺激して止まない。観ている間は混乱するものの、ラストシーンの余韻とともに、観た後にあれこれと考えさせる作品なのである。ソニック・ユースのメンバーが出演や音楽コンサルタントで参加している点は、音楽ファン必見のポイントだろう。

 

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ジャンル:ドラマ

個人的満足度:☆★★★★