『リンダはチキンがたべたい!』(2023年・フランス、イタリア)
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原題:Linda veut du poulet!
英題:Chicken for Linda!
監督:キアラ・マルタ
セバスチャン・ローデンバック
出演:メリネ・ルクレール
クロチルド・エム
レティシア・ドッシュ
エステバン
パトリック・ピノー
クロディーヌ・アクス
ジャン=マリー・フォンボンヌ
アントワーヌ・モメイ
スカーレット・ショルトン
アレンザ・ドゥス
アナイス・ウェラー
ミラン・スリズィエ
ナヒル・モステファ
ピエトロ・セルモンティ
アンナ・パラン
上映時間:1時間16分
【あらすじ】
リンダが1歳のときのかすかな記憶――。ママのお気に入りの指輪と、パパが作ったパプリカ・チキン。とっても幸せな食卓だったのに、パパが突然消えてしまい、いまは少ししか思い出せない。8歳になったリンダは、ママとふたり暮らし。ある日、憧れの指輪を盗んだとママに勘違いされてしまう! 間違いだとわかったママは償いのためになんでもすると言う…。リンダは言う、「明日、パパのパプリカ・チキンがたべたい!」
次の日、ふたりはチキンを買いに出かけるが、なんと街はその日、肉屋もスーパーもストライキでやっていない! パパの思い出を取り戻したいリンダの固い決意を知ったママは…。
チキンをめぐる母と娘のクレイジーなドタバタ劇は、警察官やトラック運転手、団地の仲間たちを巻き込んで大騒動に。果たして、リンダは無事パプリカ・チキンを食べることができるのだろうか……?
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チキンをめぐって母娘が巻き起こす騒動と亡き父の記憶をカラフルな色づかいで描き、アヌシー国際アニメーション映画祭2023の長編アニメーション部門で最高賞にあたるクリスタル賞に輝いたアニメ映画。 監督・脚本を手がけたのは気鋭の映画作家キアラ・マルタと『大人のためのグリム童話 手をなくした少女』のアニメーション作家セバスチャン・ローデンバック。実生活では子を持つ夫婦である2人が、ユーモアといたずら心を織り交ぜながら詩的な表現で描き出す。
舞台はフランスのとある郊外。主人公リンダと母ポレットのチキンをめぐる大騒動と亡き父の記憶を描く物語。本作の監督・脚本は気鋭の映画作家キアラ・マルタ(『Simple Women』)とアニメーション作家セバスチャン・ローデンバック(『大人のためのグリム童話 手をなくした少女』)。夫婦であるふたりがタッグを組み、鋭く繊細な実写映画的演出と、描線の筆遣いが活き活きと残されたワイルドで大胆なアニメーションで、唯一無二の映画体験を贈る。
この映画の「主役」である子どもたちは、録音スタジオではなく屋外で、実際に体を動かして演じながら声を収録。クレマン・デュコル(『アネット』)による楽曲が、楽しさだけではなく切なさでこの物語を彩る。
カラフルでスウィートな映像、笑いと涙のあいだを自由自在にかけめぐる物語、そしてなにより登場人物たちの爆発的に愛らしいアナーキーな魅力が前代未聞のレベルで掛け合わさった、大人から子どもまで誰もが楽しめる"史上最高級"のアニメーション・コメディ!
ジャンル:アニメ
個人的満足度:☆☆☆☆★