『アバウト・シュミット』(2002年・アメリカ)
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原題:About Schmidt
監督:アレクサンダー・ペイン
出演:ジャック・ニコルソン
キャシー・ベイツ
ホープ・デイヴィス
ダーモット・マルロニー
ジューン・スキッブ
ハワード・ヘスマン
ハリー・グローナー
コニー・レイ
レン・キャリオー ほか
上映時間:2時間5分
【あらすじ】
アメリカ中西部の町オマハ。66歳のウォーレン・シュミットは長年勤めた保険会社を定年退職した。会社中心の生活リズムが染みついている彼は、喪失感と暇を持て余し、無為な毎日を過ごす。そんなある日、妻ヘレンが急死。娘を心の支えにしようとするウォーレンだったが、娘は彼の意に沿わぬ男との結婚を控え、冷たい態度を示す。孤独で虚無感を抱えたまま、ウォーレンは妻と共に購入したキャンピングカーで旅に出るが……。
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名優ジャック・ニコルソンが主演を務め、定年退職をきっかけに自身の人生を見つめ直す男を、ユーモアを交えつつ悲哀たっぷりに演じたヒューマンドラマ。作家ルイス・ベグリーの同名小説を原作に、後に『サイドウェイ』『ファミリー・ツリー』でアカデミー脚色賞を受賞するアレクサンダー・ペインが監督・脚色を手がけた。共演は『ミザリー』のキャシー・ベイツ、『ワンダーランド駅で』のホープ・デイヴィス。ジャック・ニコルソンは、本作でゴールデングローブ賞 主演男優賞(ドラマ部門)などを受賞した。
定年退職、妻の急死などを一気に迎えてしまった男性が、自分のルーツをキャンピングカーで巡ってゆく。これまでのニコルソンのイメージを覆す枯れた演技は絶品で、ユーモアとペーソスに満ちた主人公の言葉の数々が心に響く感動作。娘の婚約者の母親を演じるキャシー・ベイツの豪快な老ババぶりも必見だ。
ジャンル:ドラマ
個人的満足度:☆☆☆☆☆