映画 #1156『レイジング・ケイン』

 

レイジング・ケイン』(1992年・アメリカ)

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原題:Raising Cain

監督:ブライアン・デ・パルマ

出演:ジョン・リスゴー
   ロリータ・ダヴィドヴィッチ
   スティーヴン・バウアー
   フランシス・スターンハーゲン
   グレッグ・ヘンリー
   トム・バウアー
   メル・ハリス
   テリー・オースティン
   ガブリエル・カーテリス
   バートン・ヘイマン
   アマンダ・ポンボ
   キャスリーン・カラン

上映時間:1時間32分

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【あらすじ】

子育てに異常な執念を燃やす心理学者カーターは、友人カレンの娘を誘拐しようとし、そこに突然現れた双子の弟ケインの悪知恵にも助けられ、娘をあるモーテルに連れていくことに成功する。その後、カーターは妻ジェニーが元恋人と浮気をしていることを知るが、そこにもケインが出現する。警察はカーターを怪しいと睨み、その尻尾をつかもうとする。やがて、ある人物が、カーターの過去など意外な事実の数々を語りだす……。

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その初期にはスリラー映画で名を馳せていたブライアン・デ・パルマ監督が、久々に手掛けたサイコ・スリラー。本作では、敬愛するヒッチコック監督の名作『サイコ』を思わせる"多重人格もの"に挑戦。解離性同一性障害を持つ男性が家族を恐怖に突き落とすという戦慄の物語をスリリングに描写している。また、得意とする長回しやエレガントなスローモーション演出など、自身の演出スタイルを、まるでセルフパロディのようにこれでもかと盛り込みつつ、ストーリーテリングで見せこんでいく趣向に新機軸がうかがえる。主演のジョン・リスゴーもまた初期デ・パルマ作品の助演で名を馳せた個性派。今回はその代表作ともいうべき怪演を見せてくれている。

 

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ジャンル:スリラー

個人的満足度:☆☆☆★★