映画 #1134『ラン・ローラ・ラン』

 

ラン・ローラ・ラン』(1998年・ドイツ)

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原題:Lola rennt

英題:Run Lola Run

監督:トム・ティクヴァ

出演:フランカ・ポテンテ
   モーリッツ・ブライプトロイ
   ヘルベルト・クナウプ
   ニーナ・ペトリ
   アーミン・ローデ
   ヨアヒム・クロール
   ルドガー・ピストール
   ハイノ・フェルヒ
   モニカ・ブライプトロイ  ほか

上映時間:1時間21分

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【あらすじ】

夏のベルリン。午前11時40分、ローラのもとに裏金の運び屋をする恋人マニから助けを求める電話が入る。ボスから預かった10万マルクを失くしてしまい、正午までに金を返さないと殺されるのだという。タイムリミットは20分。愛するマニを救うため、金を工面すべく街中を駆け巡るローラだったが……。

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恋人の命を救うためベルリンの街を疾走する女性の運命を、画面分割やアニメーションなど様々な手法を取り入れながらスピード感たっぷりに描いたドイツ映画。わずかな行動の違いで変わるローラとマニの運命を、3通りの結末で描き出す。主演のフランカ・ポテンテは本作で世界的注目を集め、『ボーン・アイデンティティー』などハリウッドでも活躍するように。監督は後に『クラウド アトラス』などを手がけるトム・ティクヴァ。1999年サンダンス映画祭ワールドシネマ観客賞受賞。

 

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恋人マニの窮状を救うため、20分で10万マルクを用意しなければいけなくなったローラ。ベルリンを駆け抜けるローラを、テクノポップにのせて3パターンのストーリーで描く。まるでゲームのように、上手くいかなかったら初めからやり直すというストーリー仕立てになっている(同じ時間を何度も繰り返すリフレイン・プレイヤーを描いたとの見方もあるが、このリフレインに関する理論的な説明は一切ない)。また、アニメーションなど様々な映像手法が使われている。

3回のトライは、大失敗、問題はあるが惜しい失敗、成功、というパターンだが、細かいピースの歯車が次第にあってくる点のほかに、(金の入手手段など)どんどん展開が破天荒になってくる趣向にもなっている。

 

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赤い染料は水で洗っただけでも色が微妙に変わってしまうため、ローラ役のために髪の毛を真っ赤に染めたフランカ・ポテンテは、7週間ほどの撮影期間中に頭を洗えなかったという。

 

 

ジャンル:クライム

個人的満足度:☆☆☆☆☆