映画 #1080『ファイブ・イージー・ピーセス』

 

『ファイブ・イージー・ピーセス』(1970年・アメリカ)

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原題:Five Easy Pieces

監督:ボブ・ラフェルソン

出演:ジャック・ニコルソン
   カレン・ブラック
   ビリー・グリーン・ブッシュ
   スーザン・アンスパッチ
   ロイス・スミス
   ラルフ・ウェイト 
   ジョン・P・ライアン
   ヘレナ・カリアニオテス
   トニー・バジル
   マリーナ・マクガイア
   サリー・ストラザース

上映時間:1時間38分

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【あらすじ】

音楽一家に生まれたボビーは恵まれた環境を捨て、石油採掘現場で働く自堕落なその日暮らしを送っていた。そんなある日、同棲しているウェイトレスのレイの妊娠が発覚するが、父親としての責任を拒む始末。ピアニストである姉から父の容態が悪いと知らされた彼は、レイを連れて実家へ行くことに。道中でレイを残して一足先に実家に顔を出したボビーは、兄と婚約者らの歓迎を受けるが、自分の生き方に干渉されたことに気分を害する……。

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『イージー★ライダー』の酔いどれ弁護士役で注目を集めたジャック・ニコルソンが、中産階級からドロップアウトした男を演じたアメリカン・ニューシネマ。アカデミー賞4部門(作品賞、主演男優賞、助演女優賞脚本賞)にノミネートされた。監督のボブ・ラフェルソンは後にニコルソンとのコンビで、『郵便配達は二度ベルを鳴らす』『お気に召すまま』を発表している。

 

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自分の育った環境に反発したものの、結局は両親のもとに帰るボビー。だが家族や親戚との感覚は、もはや埋めようもないほど開いてしまった。そのギャップと心理を淡々と描いた作品である。『ファイブ・イージー・ピーセス』というタイトルは、そのギャップを象徴するようなフレーズで、ピアノを習っていたボビーにとって簡単に弾けるはずの5つの曲が、弾けなくなってしまったという意味合いが込められている。

 

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ジャンル:ドラマ

個人的満足度:☆☆☆☆☆