『大理石の男』(1977年・ポーランド)
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原題:Człowiek z marmuru
監督:アンジェイ・ワイダ
出演:イエジー・ラジヴィオヴィッチ
クリスティナ・ヤンダ
タデウシ・ウォムニツキ
ヤツェク・ウォムニツキ
ミハウ・タルコフスキ
ピョートル・チェシラク
ヴィエスワフ・ヴィチク
クリスティナ・ザフヴァトヴィッチ
マグダ・テレサ・ヴイチク
ボグスワフ・ソプチュク
レオナルド・ザヨンチコフスキ
イレナ・ラスコフスカ
スジスワフ・ラスコフスカ
上映時間:2時間45分
【あらすじ】
1976年、ポーランド。映画大学に通う女子学生アグシェニカは卒業製作として、初めてのドキュメンタリー映画を製作することになり、スターリンが共産圏を支配していた1950年代の労働英雄を題材に選ぶ。調査の為に博物館へ足を運んだ彼女は、倉庫の片隅に放置されている大理石像を見つける。それは、かつて英雄として偶像化された煉瓦工の青年マテウシ・ビルクートだった。その青年を取り巻く人々を訪ねて話を聞く中で、ひとつの隠された真実が浮かび上がってくる……。
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スターリン時代の記録映画を撮ろうとする若い世代を主人公に、ポーランドが乗り越えて来た戦後を重厚に描いた、アンジェイ・ワイダ監督の中期の代表作。「抹殺」された労働英雄の男性と、その事績を発掘しようとする若い世代に焦点を当てる。ポーランド国内では1977年2月25日に公開され、3か月で270万人を動員した。映画は本国で大ヒットしたにもかかわらず、その内容から政府により2年間の海外上映禁止処分を受けたが、1978年の第31回カンヌ国際映画祭でポーランド当局に無断でスニークプレビューされ、国際映画批評家連盟賞を受賞した。本作の主役と労働英雄の息子を主人公に、1981年に続編として『鉄の男』が製作され、こちらは同年の第34回カンヌ国際映画祭で最高賞パルム・ドールを受賞した。
ジャンル:ドラマ
個人的満足度:☆☆☆☆☆