映画 #1028『第三の男』

 

『第三の男』(1949年・イギリス)

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原題:The Third Man

監督:キャロル・リード

出演:ジョゼフ・コットン
   アリダ・ヴァリ
   オーソン・ウェルズ
   トレヴァー・ハワード
   バーナード・リー
   パウル・ヘルビガー
   エルンスト・ドイッチュ
   ジークフリート・ブロイアー
   エリッヒ・ポント
   ウィルフリッド・ハイド=ホワイト

上映時間:1時間45分

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【あらすじ】

第2次大戦終戦直後、アメリカの小説家ホリー・マーチンスは、旧友ハリー・ライムからの仕事の依頼で米英仏ソの四カ国による分割統治下にあったウィーンを訪れる。だが、到着早々ライムは自動車事故で死亡したと知らされる。ライムの葬儀でイギリス軍のキャロウェイ少佐と知り合い、ライムが闇取引に関わっていた悪人だと聞かされるが、ライムとの友情を信ずるマーチンスは事件の真相究明を決意。調査を進める中で、現場には行方も正体も不明な「第三の男」がいたことを突き止める。だが、さらに殺人が起こり、事件は複雑に展開していく……。

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イギリス人作家グレアム・グリーンのオリジナル脚本を名匠キャロル・リードが映画化したフィルム・ノワール。光と影を効果的に用いた映像美、戦争の影を背負った人々の姿を巧みに描いたプロットで高く評価されている。また、アントン・カラスのツィター演奏によるテーマ音楽や、ハリー・ライム役のオーソン・ウェルズの印象深い演技でも知られている。

本作は1949年9月に開催された第3回カンヌ国際映画祭に出展され、そこで最高賞に相当するグランプリを獲得した。同年9月3日にイギリス、翌年の1950年2月2日にアメリカでそれぞれ公開され、興行的にも批評的にも成功を収めた。1950年度のアカデミー賞では監督賞、撮影賞(白黒部門)、編集賞の3部門でノミネートされた。そのうちロバート・クラスカーが撮影賞(白黒部門)を受賞した。

現在では映画史に残る傑作として、高く評価されている。映画ベスト100などの企画で、必ずと言っていいほど名前が挙げられる常連作品である。

 

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物語のキーパーソンを演じるオーソン・ウェルズのニヒルな悪役ぶりを始め、欧米を代表する実力派俳優たちの共演も見どころ。

 

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ジャンル:ミステリー

個人的満足度:☆☆☆☆☆