『ブロンコ・ビリー』(1980年・アメリカ)
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原題:Bronco Billy
監督:クリント・イーストウッド
出演:クリント・イーストウッド
ソンドラ・ロック
スキャットマン・クローザース
ダン・ヴァディス
ビル・マッキーニー
サム・ボトムズ
シェラ・ペシャー
ジェフリー・ルイス
ビヴァリー・マッキンゼー
ウィリアム・プリンス
ウォルター・バーンズ
ウッドロウ・パーフレイ
ハンク・ウォーデン
上映時間:1時間56分
【あらすじ】
早撃ちや馬の曲乗りを演し物にする"ワイルド・ウエスト・ショー"の座長ブロンコ・ビリー。頑固一徹ながら面倒見の良い、昔かたぎの男だ。彼の悩みは、良い女性アシスタントが見つからないこと。一方、金持ち女性リリーは、愛のない結婚のため財産目当ての夫と新婚旅行中だったが、その夫に手持ちの全財産を持ち逃げされてしまう。一文無しのリリーと、女性アシスタントを探しているビリー。2人は、ある田舎町で出会うのだった……。
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イーストウッド監督・主演作の第7作。今回は、西部を巡回する"ワイルド・ウエスト・ショー"の座長で、人情味あふれるビリーに扮し、お転婆娘との恋あり、カウボーイと酒場での大喧嘩ありと、定石通りだがツボを得た演出で、楽しめる作品になっている。時代後れのウエスタン・ショーの一座を描き、そこに去りゆく西部文化への郷愁をたっぷり盛り込んだ、笑いと涙の痛快ドラマ。
イーストウッド演じるビリーは一座にとって父親。人情家であり、反面すぐにカッとなる短所もあってと、いずれも古臭いタイプの男性像。だが、恋をしてもなかなか告白できないなど、愛すべき西部男。彼と仲間たちが列車強盗を起こそうとする場面は、彼らの行動様式が時代後れになったことを象徴するかのよう。だが、イーストウッドは彼らを愛情たっぷりに見つめ、西部劇育ちの意地をみせた。当時のイーストウッドの恋人S・ロック共演。イーストウッドの娘アリソンがノークレジットながら身寄りがない少女役でデビュー。
ジャンル:西部劇
個人的満足度:☆☆★★★