映画 #599『海辺のポーリーヌ』

 

海辺のポーリーヌ』(1983年・フランス)

*****

原題:Pauline à la plage

英題:Pauline at the Beach

監督:エリック・ロメール

出演:アマンダ・ラングレ
   アリエル・ドンバール 
   パスカル・グレゴリー 
   フェオドール・アトキン
   シモン・ド・ラ・ブロス
   ロゼット 

上映時間:1時間35分

f:id:power-zero:20220804040416j:image

 

【あらすじ】

まだ恋を知らない15歳の少女ポーリーヌは、いとこのマリオンとノルマンディーの避暑地で無計画なバカンスを楽しむことに。海に近い丘の上に建つ空き家を借りた2人は、マリオンの元恋人でいまだ彼女に未練があるピエールと、その知人であるプレイボーイのアンリと出会う。マリオンはたちまちアンリに惹かれるが、アンリはキャンディ売りの娘ルイゼットを部屋に誘う。一方、ポーリーヌもサーファーのシルヴァンと急接近する……。

 

*****

 

恋愛喜劇の巨匠エリック・ロメールが手掛けた「喜劇と格言劇」シリーズ全6作の3作目。海の避暑地を舞台にした軽薄な恋を、色彩と光の映像美で印象的に映し出す。

 

シェイクスピアの恋愛喜劇のような香気と毒気のある映画。色見本のような紺青の空と海が眩しい、夏のノルマンディ。避暑に訪れた15歳の少女ポーリーヌが初体験に至るまでを、ロマンチシズムとは無縁なるもドライというほどでなく、ロメールらしい辛辣なユーモアをたっぷり交え、年長の従姉の奔放なアバンチュールと協奏させる形で描いている。

 

第33回ベルリン国際映画祭で監督賞と国際批評家賞を受賞した。  引用されている詩は、"Qui trop parole, il se mesfait" (Chrétien de Troyes)。

 

 

ジャンル:ロマンス

個人的満足度:☆★★★★