映画 #483『サタデー・ナイト・フィーバー』

 

サタデー・ナイト・フィーバー』(1977年・アメリカ)

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原題:Saturday Night Fever

監督:ジョン・バダム

出演:ジョン・トラボルタ
   カレン・リン・ゴーニイ
   バリー・ミラー
   ジョセフ・カリ
   ポール・ペイプ
   ブルース・オーンスタイン
   ドナ・ペスコウ
   バル・ビソリオ
   ジュリー・ボバッソ
   マーティン・シェイカ
   ニーナ・ハンセン
   リサ・ペルーソ

上映時間:1時間59分

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【あらすじ】

ニューヨーク、ブルックリンのペンキ屋で働く青年トニーは、変化のない日常にうんざりしていた。そんな彼の唯一の楽しみは、土曜の夜に着飾って街へ繰り出し、ディスコで踊り明かすこと。ある日、いつものようにディスコを訪れた彼は、新顔の魅力的な女性ステファニーと出会う。素晴らしいダンスを踊るステファニーに惹かれたトニーは、彼女の自立した生き方に刺激され、自身を見つめ直していく。彼女と新しい人生を始めるため、優勝賞金500ドルのダンスコンテストへの出場を決意するトニーだったが……。

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ディスコダンスに熱中する若者の恋と成長を描き、世界中にディスコブームを巻き起こしたジョン・トラボルタ主演の青春映画。彼にとっての出世作となった。

 

音楽と映画を融合した本作は60年代ディスコブームの再燃を到来させ、劇中に挿入されたビージーズ(BEE GEES)のディスコ・サウンドによるフィーバー現象は、現在のダンス・ミュージックへつながる。ビージーズを含めたサウンドトラック『サタデー・ナイト・フィーバー』が24週連続1位となって以来、『フラッシュダンス』『フットルース』『ダーティダンシング』など、80年代ダンス映画のサウンドトラックがヒットする現象が生まれた。

赤い牛のロゴ、RSOレコードを率いたロバート・スティッグウッドの戦略が嵌まり、サウンドトラック『サタデー・ナイト・フィーバー』は驚異的な売上を記録、なかでも作中で「ステイン・アライヴ」などBillboard Hot 100 1位6曲を含む7曲を提供したビージーズはその人気を不動のものにした。

 

1970年代のアメリカ社会を背景に、「行き場のない青春のエネルギー」をディスコで踊ることで晴らす惰性の生活を送っていたジョン・トラボルタ演じる青年トニーが、ディスコで出会った女ステファニーの生き方に心を開かれ、新しい生活へ目覚めて大人へ脱皮していくさまが描かれる。

裕福な住人も多い華やかな都会的なマンハッタンと、ブルックリン橋を渡ったらすぐの位置にある、労働者の街であるブルックリンとが対比して描かれており、単なる娯楽映画ではなく当時のアメリカの格差社会を風刺した映画でもある。

 

本作のトラボルタの風貌や決めポーズ、映画に使われたディスコ・ミュージックが世界的に人気になり、ディスコ文化を取り巻くファッションやサブカルチャーといった世界の若者文化に大きな影響を与えた。

日本ではこの映画の影響で、ディスコ・ダンスで踊り熱狂することを指す「フィーバーする」という言葉(和製英語)が生まれた。転じて、パチンコでの大当たりのシステムでも「フィーバー」という言葉が使われるようになった。

 

後の1983年、シルベスター・スタローン監督・脚本で続編にあたる『ステイン・アライブ』が製作された。

 

 

 

 

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ジャンル:ドラマ

個人的満足度:☆☆☆☆☆