『ウルフ』(1994年・アメリカ)
*****
原題:Wolf
監督:マイク・ニコルズ
出演:ジャック・ニコルソン
ミシェル・ファイファー
ジェームズ・スペイダー
ケイト・ネリガン
リチャード・ジェンキンス
クリストファー・プラマー
アイリーン・アトキンス
デヴィッド・ハイド・ピアース
オム・プリ
ロン・リフキン
プルネラ・スケイルズ
ブライアン・マーキンソン
ピーター・ゲレッティ
スチュワート・J・スリー
上映時間:2時間5分
【あらすじ】
ニューヨークのマンハッタン。出版社の編集局長である中年男性ウィルは、ある満月の夜、狼に噛まれてしまう。翌日、ウィルは左遷を通告され精神的ダメージを受けるが、さらにその翌日、自分の中に不思議なパワーが湧いてきていることに気付く。それを仕事に反映させようとするが、妻と自分の職場のライバルの浮気に気付いた直後、妻が何者かに殺される事件が。ウィルは自分が"狼男"になったのではないかと恐れるようになるが……。
*****
狼男という古典的な題材を、ホラー的要素よりも人間ドラマとラブ・ストーリーの面を強調して描いた一編。狼狂(自分が狼などの獣であると信じて、そうした行動を取る一種の精神病)の軽い発作に襲われたことがあるという作家ジム・ハリソンの体験を元に、彼と『ケープ・フィアー』のウェズリー・ストリックが共同で脚本を執筆し、『心の旅』のマイク・ニコルズが監督を務めた。主演は『愛の狩人』などニコルズ作品へは4度目の出演となるジャック・ニコルソンと、『エイジ・オブ・イノセンス 汚れなき情事』のミシェル・ファイファー。共演は『僕の美しい人だから』のジェームズ・スペイダー、『サウス・キャロライナ 愛と追憶の彼方』のケイト・ネリガン、ベテランのクリストファー・プラマーほか。特殊メイクは『狼男アメリカン』のリック・ベイカー。彼をして"ほとんどメークの必要が無かった"と言わしめた、ニコルソンの鬼気迫る狼男ぶりは見もの。
1990年代、"ドラキュラ" "フランケンシュタイン"など、ホラーの古典的モンスターを映画化するのが流行したが、本作もそんな1本。おなじみの題材をモチーフに、ニコルズ監督が大人のラブストーリー仕立てで描いた異色ロマンティック・ホラー作品に仕上がっている。
ジャンル:ホラー
個人的満足度:☆☆☆☆☆