映画 #892『十二人の怒れる男』

 

十二人の怒れる男』(1957年・アメリカ)

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原題:12 Angry Men

監督:シドニー・ルメット

出演:ヘンリー・フォンダ
   マーティン・バルサム
   ジョン・フィードラー
   リー・J・コッブ
   E・G・マーシャル
   ジャック・クラグマン
   エドワード・ビンズ
   ジャック・ウォーデン
   ジョセフ・スィーニー
   エド・ベグリー
   ジョージ・ヴォスコヴェック
   ロバート・ウェッバー
   ルディ・ボンド
   ビリー・ネルソン
   ジェームズ・ケリー

上映時間:1時間36分

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【あらすじ】

真夏のニューヨーク。法廷では、17歳の少年が起こしたとされる殺人事件に関する審理が行なわれていた。少年の容疑は、ナイフで父親を刺殺したというもの。やがて審理が終わり、12人の陪審員たちは陪審室で評決への討議を開始する。事件は当初、誰が見ても有罪と思われたため、すぐに評決に達するものと見られていた。だが、1回目の投票でただひとり、陪審員8番だけは無罪を主張した……。

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ある殺人事件の裁判に集められた12人の陪審員。状況証拠から11人が有罪を主張する中、たった1人だけが疑問を投げかける…。映画史上に刻まれた法廷ドラマの古典的名作。

 

元々はTVドラマとして高評価を受けた作品を、劇場用映画にリメイクしたミステリー・ドラマ。少年が父親を刺し殺したとされる事件を審理すべく、法廷に集められた12人の陪審員。有罪は明らかに思えたが、ある男が投げかけた疑問から状況が動き出す。舞台はほぼ陪審室のみの会話劇ながら、12人それぞれの人物像を描き分け、最後まで緊張感を途切れさせないS・ルメット監督の手腕が冴え渡る。主人公の陪審員8番を熱演するH・フォンダを始め、L・J・コッブ、J・ウォーデンら競演陣全員に見せ場があり、作劇のお手本のような名作だ。

 

2003年にアメリカン・フィルム・インスティチュートが選んだアメリカ映画100年のヒーローと悪役ベスト100では、陪審員8番がヒーロー部門第28位にランクインした。2007年には同じくアメリカン・フィルム・インスティチュートが選んだ映画ベスト100中第87位に選出された。2007年には、アメリカ国立フィルム登録簿に登録された。

 

 

ジャンル:ドラマ

個人的満足度:☆☆★★★