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原題:Raging Bull
監督:マーティン・スコセッシ
出演:ロバート・デ・ニーロ
キャシー・モリアーティ
ジョー・ペシ
フランク・ヴィンセント
ニコラス・コラサント
テレサ・サルダナ ほか
上映時間:2時間9分
【あらすじ】
NYのスラム出身のミドル級ボクサー、ジェイクは、マネージャーを務める弟ジョーイがマフィアと手を握ったことから時折、八百長試合に手を染めつつも、1949年、ついに世界チャンピオンの座を到達。だがその一方で、次第に妻ヴィッキーへの病的な嫉妬心が募り、妻と弟の仲を疑うようになった彼は2人をめった打ちにする。その後、彼は宿敵"シュガー"ことレイ・ロビンソンと対戦して打ちのめされ、現役を引退。やがて妻も弟も彼の元から去るが……。
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名コンビ、R・デ・ニーロとM・スコセッシ監督が、プロボクシング世界ミドル級王座に君臨し、"怒れる牡牛"の異名を取った、ジェイク・ラモッタの半生を映画化した秀作。
1949~51年、不屈の闘志でプロボクシング世界ミドル級王座に君臨したラモッタ。その波乱に満ちた半生を、スコセッシがモノクロ映像主体のセミドキュメンタリータッチで鮮烈に映画化。特に拳闘シーンのリアルで生々しい臨場感は格別で、ボクシング映画の頂点を極める傑作に仕上がった。
『ミーン・ストリート』以降、すっかりスコセッシ作品の顔となったデ・ニーロがラモッタ役を激演。ミドル級チャンピオンまで上り詰めた鍛え上げられた肉体と、引退後の肥満体型を表現するために体重を27kg増量。徹底した拘りから生まれた造語"デ・ニーロ・アプローチ"の完成形とも言える役作りを敢行し、第53回アカデミー主演男優賞を初めアメリカ国内の映画賞を多数獲得した。
第6回ロサンゼルス映画批評家協会賞作品賞獲得作品。また、1990年に米国連邦議会図書館がアメリカ国立フィルム登録簿に新規登録した作品の中の1本である。
ジャンル:伝記
個人的満足度:☆☆☆☆☆