『ヴィジット』(2015年・アメリカ)
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原題:The Visit
監督:M・ナイト・シャマラン
出演:キャスリン・ハーン
ディアナ・デュナガン
ピーター・マクロビー
エド・オクセンボールド
オリビア・デヨング
上映時間:1時間34分
【あらすじ】
休暇を利用して祖父母の待つペンシルバニア州メインビルへとやってきた姉妹は、優しい祖父と料理上手な祖母に迎えられ、田舎町での穏やかな1週間を過ごすことに。祖父母からは、完璧な時間を過ごすためにも「楽しい時間を過ごすこと」「好きなものは遠慮なく食べること」「夜9時半以降は部屋から絶対に出ないこと」という3つの約束を守るように言い渡される。しかし、夜9時半を過ぎると家の中には異様な気配が漂い、不気味な物音が響き渡る。恐怖を覚えた2人は、開けてはいけないと言われた部屋のドアを開けてしまうが……。
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『シックス・センス』などで知られるM・ナイト・シャマラン監督が手掛けたスリラー。三つの奇妙な約束事がある祖父母の家にやって来た姉弟が体験する恐怖を描く。約束が破られたら何が起こるのか、様子が変な祖父母や夜中に聞こえる音、襲ってくる女など、随所に伏線の張り巡らされた予測不能な展開に引き込まれる。
【起・承】
高校時代に教師と結婚して2人の子供を生んだが、その後離婚した母ロレッタ。
祖父母とは15年間音信不通だった。
ドキュメンタリー映画にするためカメラを回す姉ベッカと潔癖症の弟タイラーは、会ったこのない祖父母のもとで1週間過ごし、その間ロレッタは彼氏のミゲルと旅行へ。
〈月曜日〉
初めて会った祖父母と楽しいひと時を過ごす姉弟は、地下室はカビだらけだから入らないように、と注意される。
母とビデオ通話するが、祖父母の顔は見たくないと言う。
小腹がすいたベッカは夜中にキッチンへ向かうが、異様な様子の祖母マリアを見てしまう。
〈火曜日〉
かくれんぼするベッカとタイラーを突然追いかける、マリア。
タイラーは、祖父フレドリックが出入りする小屋に忍び込むが、そこには異様な数のオムツが。
失禁症のフレドリックが隠しているのだという。
病院で相談員のボランティア活動をしている祖父母が、最近顔を出さなくなったと心配した職員が訪ねてくるが、2人は留守。
フレドリックは町中で見知らぬ人に突然殴りかかり、マリアは深夜に全裸で壁を引っ掻いていた。
〈水曜日〉
マリアは病気だと聞かされ、夜9時半以降は部屋から出ないという約束する姉弟。
そして、マリアの失敗のせいで、パソコンのカメラが使えなくなる。
ベッカはマリアにインタビューをするが、ロレッタの話になると彼女は取り乱してインタビューにならない。
【結】
〈木曜日〉
病院で相談員の祖父母の世話になったというステイシーが、約束の日に来なかったと心配して訪ねてくるが、この時も2人はいない。
ベッカは出て行った父を許せなかったが、タイラーは自分なりに折り合いをつけているという事を知り、姉弟の仲も嫌な雰囲気。
壁を見て笑うマリアの姿に恐怖を感じたベッカは、タイラーと一緒に隠しカメラを仕込む。
そこには、自分たちの命の危険を連想させるものが映っていた。
〈金曜日〉
ロレッタに贈るためのマリアからの赦しの言葉をカメラに収めたベッカとタイラーは、一刻も早く家に帰りたかった。
直したパソコンのカメラを通して祖父母の姿を見せ、普通じゃないと母に助けを求めるが、その2人は祖父母ではないと告げられる。
外へ逃げるよう諭されるが、玄関の外にはトレイシーの遺体があり、2人は逃げ出せない。
こっそり、本物の祖父母が監禁されているかもしれない地下室へ向かうベッカ。
そこにいた本物の祖父母は冷たくなっていた。
本物の祖父母が相談員をしている病院の精神科病棟の患者ミッチェルと名乗る老人は、過去に子供を殺している妻クレアのために、本物のふりをして素晴らしい日々を過ごすつもりだったのだ。
恐怖から動けなくなったタイラーをいじめるミッチェル。
クレアの部屋に閉じ込められたベッカ。
クレアを殺して逃げだしたベッカは、タイラーを連れて家から出ようとするが、彼はパニック状態に陥っていた。
ようやく家から脱出したベッカとタイラーは、駆け付けた母と警察に保護された。
ジャンル:ホラー
個人的満足度:☆☆☆★★